はなこのブログ。

酒をよく飲みすぎてしまう人です。7歳の娘がいます。

【問1】夫(A)に「お前(B)はいつも娘ちゃん(点P)と一緒に居られていいな」と言われたときのBの解を求めよ。

 

ただし、点PはBの予想通りに動かないものとする。

【問2】

Aに「俺も台風の日くらいは家でゆっくりしたいよ」と言われたときのBの解を求めよ。
ただし、家の中には常時点Pという台風が存在するものとする。

【問3】

育児雑誌(E)に『1日に5分でも時間をとってハーブティーを飲みながら大好きな雑誌をめくってストレスを解消しよう☆』と書いてあるのを読んだときのBの解を求めよ。
ただし、Eは点PとBの間に生じるストレス値を全く理解していないものとする。

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【問4】

Bが朝起きてから仕事に出かけるまでに要する時間を答えよ。
ただし、点Pの存在を忘れるな。

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【問5】

Bが点Pに「うんちした?」と聞いて「シテナイヨ!」と答えたときの点Pとオムツの関係性について書け。
ただし、点Pの尻周辺からは異臭がしているものとする。

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【問6】

次の式は点PとBの関係性について表したものである。
最も適切なものを選べ。
ただし、正解は(3)とする。

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【よく分かる解説】

点Pっょぃ。。。

 

おしまい。

意識が高い2歳児にありがちなこと

「子どもなんてどうせ何も考えてないんだろう」なんて思っている人もいるだろうが、実はそんなことはない。
彼らの向上心はしばしば大人のそれを遥かに上回る。

わが家にも2歳の娘がいるが、その意識の高さには毎度驚かされている。

本日はそんな意識が高い2歳児についてご紹介していこうと思うので、大人のみなさんも彼らの行動をぜひ参考にしない方がいいと思う。

意識が高い2歳児にありがちなこと

1. 人脈が広い

われわれの生きる社会では何と言っても『人脈』がものをいう。

わが家の2歳の娘は友人がとても多い。
「かなちゃん」や「とおるくん」など保育園のおともだちに加え、「わんわん」「くましゃん」「あんぱんまん」「かめしゃん」など、ここまでくると“人”脈と言ってもいいものかと悩むほどたくさんのおともだちがいる。

しかも家でテレビを見るときなどは自分の横にそのおともだち達をはべらせるのだ。 

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「私にはこれほどの人脈があります」とアピールすることに余念がないのだ、本当に侮れない。
片手の指で足りるほどしか友人のいない私はもはや泣きそうなのである。

2. 自己PRの練習を怠らない

仕事や人間関係などさまざまな場面において、『いかに自分の魅力を伝えられるか』というのは非常に重要である。

わが家の娘もそのことをよく理解しているようだ。
私が彼女のために新しい洋服などを買って着せてやると、彼女は決まって鏡の前に走り寄り、鏡に向かって自己紹介をする。 

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ときどき見栄を張って「4さいでしゅ!」とか言っているがそれもご愛嬌である。

3. 自身の可能性を信じて疑わない

彼らの一番すごいところは、自分の可能性を信じて疑わないところである。
こちらが「それはちょっと難しいのではないか」と苦言を呈しても、「絶対にできるからやらせろ」の一点張りである。 

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彼らは自分が失敗することなど1ミリも考えていない。
しかしながらそんな思いをよそに、彼らはしばしば失敗を犯してしまう。

わが家の娘もつい最近失敗したばかりだ。 

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こんなときばかりはいつもやり込められるだけの私も、彼女に人生の先輩としてアドバイスをする。
しかしながら彼女はその意識の高さゆえ、すんなりと受け入れることはしないのだ。

私「こぼしたやつ自分で拭いてねー。ティッシュ持ってきてごらん?」

娘「ううん。」

私「え?」

娘「ママがやるの。」

私「ファッ?!」 

自分がやるより効率がいいと考えたのか、戦略的アウトソーシングである。

しかも「ママがやって」ではない、「ママがやるの」である。彼女の中ではすでに決定事項なのだ。

私自身は意識の低い人間なので勝算がなくてもみっともなく食い下がってみたりするのだが、彼女は『イヤイヤ期』とかいう最強装備をしているのでやはり敵わない。

まとめ

意識が高いのは結構だが、ときにまわりが迷惑を被ることもあるので注意が必要だ。
部屋の隅でくたびれた様子の “彼” (下記画像)もまた、犠牲者の1人なのかもしれない。

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おしまい。

青空の下で。

今日は娘が通う保育園で運動会が催されたので、家族で参加してきた。
とはいえ娘が通うのは1歳児クラスのため、自由参加のかけっこがあるだけだ。

少し前まではこんなことを言っていた娘も、保育園で教わったのか、運動会の前日に私が「明日は運動会だよ!」と言うと、「うん!」と自信満々に頷き、「よーい、どん!」と言いながら走る真似をして見せてくれた。

おおー!と感動した私は、その後何度も「よーい、どん!」と言って娘と一緒にかけっこの特訓を行いながら、「うちの子は天才じゃ」と例によってひとりごちていた。

当日の朝、娘は一番のお気に入りであるミニーちゃんのトレーナーを着てやる気満々といった様子であった。
パパがのそのそと起きてくると、昨日の特訓の成果を見せ、「完璧だね」と褒められると私たちはうふふと笑った。

三人で保育園に向かうと、年長クラスの子どもたちが太鼓の演奏を披露しているところだった。
それを見て泣いている親御さんを見ては、「あああ」となんとも言えないセンチメンタルな気持ちになる。

撮影係のじいじも合流し、私たち親子は入場門の前でスタンバイした。

家を出るまでルンルンだった娘は、保育園のいつもと違う雰囲気に完全にビビっている。
「抱っこ、抱っこ」と言って私のそばから決して離れなかった。

そんな娘を抱えながら列に並んで入場し、所定の位置で走る順番を待った。
前に並んでいた0歳児クラスの子どもたちが走るのを見て、「去年は娘ちゃんもあんなに小さかったんだよねえ」と、ひとりでうんうん頷いた。
そして娘の順番が来るまでに、手遊びなどをして娘の緊張をといてやった。

娘にだいぶ笑顔が増えたころ、娘の前の列の子たちが走る順番になり、私も娘に「そろそろだよ」と伝えた。
そして、「よーい、どん!」と、前の列の子たちが走り出した。

それと一緒に、娘も走り出した。

「違うよー!娘ちゃん!違うよー!」
私は慌てて娘を連れ戻した。
「まだだよー!次ね、次。」
連れ戻された娘は仏頂面になってその場に寝転んでしまった。

しまった。いじけてる。

「わーごめんごめん、分かりにくかったよね。今度こそ娘ちゃんの順番だよ!ママと一緒に走ろう!」
慌てて取り繕っても娘は応じずに寝転んだままだ。

そんな娘をよそに、娘と同列の子どもたちの名前がひとりひとり呼ばれ、娘はもちろん返事をしないまま、その時はきた。

「よーい、どん!」

周りの子どもたちが一斉に走り出した。

寝転んだままの娘を「ほらほら、娘ちゃんの番だよ!走ろう!」と囃し立てると、

「いいいいやあああああだああああああ!!!!!」

これである。
昨日の特訓は一体何だったのか。

横で見ていたパパはそんな娘の姿に爆笑している。

他の子どもたちがゴールをしてメダルをかけてもらい終わっても、娘は梃子でも動かなかった。
結局私が暴れる娘を抱きかかえてゴールをした。

抱えられて号泣しながら先生にメダルをかけてもらい、おみやげのお菓子をもらった。
大好きなじいじがカメラを構えて「メダルを見せて〜」と言っても娘は目に涙を浮かべてブスッとするだけだった。

仕事へ向かうパパとじいじに別れを告げ、私たちは自転車に乗って家へと向かった。
おみやげの中に入っていたアンパンマンジュースをチューチューしながらも、娘はまだご機嫌ナナメである。

私は先ほどの娘がいじけて寝転ぶ姿を思い出しては、可笑しくなってニヤニヤしながらペダルを漕いだ。

「運動会どうだった?」

「やだ!」

「そうかー。嫌かー。…間違えて走っちゃったのが嫌だった?」

「うん。」

「そうかー。」

娘の “すっかり子どもらしくなった” 様子が愛おしくて、私はうふふと笑った。

「でも大丈夫。娘ちゃんは一等賞だから。」

肌寒い秋の空気が漂う青空の下で、笑顔ひとつ見せない彼女の胸には、確かに金メダルがピカピカと輝いていた。

 

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おしまい。

モスカフェの「チキンとアボカドのごはん」をおうちで再現したよ~!

未だに都内に出るたびに「財布掏られるんじゃないか?!」とビクビクしながら歩くチキン野郎な私であるが、先日恵比寿に行く用事がありその道中で「モスカフェ」なる場所で共食いした『チキンとアボカドのごはん』とかいうやつが美味しかったので家でもそれっぽいものを作ってみることにした。

モスカフェ 恵比寿東店 (MOS CAFE) - 恵比寿/カフェ [食べログ]

チキン野郎の私に食べられてしまった哀れなチキンとアボカドのごはん(本家)↓

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きれいな顔してるだろ。ご飯の上に照り焼き(っぽい)チキンとアボカドが乗って、わさびマヨソースまでかかってるんだぜ。それで。
というわけで目指すものはこちらです。これっぽいものを作ります。

材料(2人分)

私が用意したものはこちら。

鶏もも肉 1枚(だとちょっと多い)
アボカド 1個
トマト 1/2個
ベビーリーフ 適量
きざみのり 適量
白ごま  適量
ごはん 好きなだけ

【鶏肉の味付け】
 砂糖
 酒
 みりん
 醤油
【わさびマヨソース】
 わさび(すりおろし)
 マヨネーズ
 牛乳

缶ビール 適量 

作り方

まずは缶ビールを開けます\プシュッ/

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飲みます\グビグビグビ/

ごめんなさい真面目にやりますごめんなさい。

1. 鶏もも肉の照り焼きを作ろう

【手順】
1. フライパンで鶏肉を皮の方から両面焼く。
2. 砂糖(大さじ1)、酒(大さじ1)、みりん(大さじ1)醤油(大さじ2)を入れ、蓋をして弱火で焼く。
3. ときどきゆすったり裏返しながら、たれが煮詰まり鶏肉に火が通ったらできあがり。

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これをひとくち大に切るよ。

 2. 盛り付けよう

 皿にごはんを盛り、1の工程で作った照り焼きソースをちょろりとかけ、きざみのりをパラパラ。

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 その上にベビーリーフを敷き、くし形にカットしたアボカドと、チキンを乗せる。

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さらに、小さくカットしたトマト、わさびマヨソース(マヨネーズに牛乳とわさびを適量まぜたもの)、白ごまをトッピングすれば…

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完成!(テッテレー)

いただきます 

うまうま!

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お子様はサビ抜きでね!

気合いを入れて家族分作った私を待っていたのは、チキンの部分しか食べない娘と、この日帰宅しなかった夫、という現実だったけれど、私はとても美味しく食べれたので幸せです

幸せですよ!

幸せですからね!!!!

みなさんもぜひ。

 

おしまい。

※転載不可

 

ツイッターもやってるよ。

2歳の娘と「ちいさいくましゃん」の一日。

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 2歳4か月になったうちの娘は最近、くまの人形のお世話をするのにハマっている。

家にいるときは四六時中くまの人形を抱き、ことあるごとに話しかけたり、世話を焼いたりしている。

彼女はこのくまのことを「ちいさいくましゃん」と呼んでいる。

 

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朝、目が覚めてすぐ、私に向かって「おはよー」と言ったあと、となりで一緒に眠っていたくましゃんに向かって、「くましゃん、おはよー」と挨拶をする。

くましゃん「娘ちゃん、おはよー!よく寝れた?」

娘「うん。よく、ねれたー!」

くましゃんを抱き、リビングへと移動する。
そして自分が着替えを済ませたあと、「くましゃんも、おきがえー」といって着替えさせるフリをする。

「くましゃん、ボタン、あるー」
くましゃんの洋服についた『ボタン』について言及するのが日課である。

私「そうだね、くまさんボタンついてるねー。」

「ママじゃない!くましゃん!」
くましゃんに話しかけたつもりなのに、私が返事をするとこのように怒られる。

私「(ちっ…。)」

くましゃん「そうだよーボタンがついてるの~。可愛いでしょ。」

娘「かわいーねー。」

その後、私がバタバタと保育園に出発する準備をする間、彼女はくましゃんのお世話をしてやっている。

娘「くましゃん、おてて、あらおうねー」

娘「くましゃん、ねむいー?」

娘「おなかすいたのー?」

「くましゃーん?」

「くーまーしゃーん!!!!!!」

くましゃん「…え!うんうん、お腹すいた~!」

くまが応答するまでしつこく話しかける。

私の準備が済むと、自転車に乗って保育園に出かける。

その途中。

「あっ!」
娘が声を上げた。

私「どうした?」

「ママ!くまっ…ママ!くましゃ!くま、くまひょん!」

まあ落ち着け。くまひょんがどうした。

娘「くましゃん、ばいばいしてない〜!」

ああそうか。バタバタと出てきてしまったから、くましゃんに『行ってきます』をするのを忘れたのか。

私「そうだねぇ、ばいばいしてなかったねぇ。じゃあ帰ったら『ただいま』しよっか〜。」

娘「うん。」

その場は納得した様子を見せたが、その後、娘は何度も「くましゃん、くましゃん」と言ってはくましゃんのことを気にかけていた。

**

保育園の帰り道。

娘「ママ~…じゃない。おかーさん。」
最近の娘は私のことを『おかーさん』と呼ぶのにハマっている。

私「なあに?」

娘「おうちで、くましゃんと、『あるこう』みるの~!」
『あるこう』とは『となりのトトロ』のことである。

私「そうだね~くまさんと一緒に観ようか~。」

家に着くと、彼女は一目散にくましゃんの元に走っていった。

娘「くましゃん!ただいま~!」

くましゃん「娘ちゃん、おかえり~!」

娘「娘ちゃん、ほいくえん、いってきたの~!」

くましゃん「そうなんだー!楽しかった?」

娘「うん!ボールと、ぺったんこ(スタンプ)、したのよー」
お姉さん口調になっている。

くましゃん「そうなんだ!ボールとぺったんこして遊んだんだね~!」

娘「そうよー」

娘「ママ~…じゃない、おかーさん~」

娘が『となりのトトロ』のDVDを持ってきたので再生してやった。
すると娘は、「くましゃん、どこする?ここ?」と言って、くましゃんが座る場所を作ってやっている。

私はそんな光景を微笑ましく思いながら、夕食の準備にとりかかった。
私が調理をするあいだも、リビングからは娘がくましゃんに話しかける声が聞こえる。

娘「くましゃん、おふろはいろーねー。」

どうやらDVDに飽きたので、くまのお世話を始めたようだ。
どれどれ、と振り返って見てみると、確かにくまは風呂らしきものに入っていた。

 

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心なしか困って(くまって)いるように見える。

娘はそんなことなどお構いなしで、「あたま、じゃーするよー」と言って世話を続けている。

しばらくすると、「くましゃん、ねむいのー?じゃあ、ねんねしよっかー」という声が聞こえたので、再度振り返ってみると、くましゃんは布団のようなものに寝かせられていた。

 

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私にはくましゃんがまたもや困って(くまって)いるように見えた。

娘はやはりそんなことはお構いなしで、「とんとん、するのー」と言って、胸のあたりをトントンしながらくましゃんを寝かしつけている。

夕飯が出来上がると、娘と二人で食べた。

その間もずっと娘はくましゃんに向かって、「くましゃん~、娘ちゃん、はっぱたべてるよ~」といった調子で話しかけるので、「くまさんとのお喋りは食べ終わってからにしなー」と毎回注意している。

夕食を食べ終わると、すぐにくましゃんのところに行って、「くましゃん、娘ちゃん、ぜんぶたべたの~」と自慢している。
全然全部食べてないんですけど。

娘「くましゃんも、たべたかったー?」

くましゃん「…。」

「くましゃんー?」

くましゃん「…。」

「くーまーしゃーん!!!!」

くましゃん「え?なに?どうしたの?」

そろそろくましゃんも疲れてきたようだ。

その後は私と娘と二人で風呂に入る。

これは余談だが、以前、イヤイヤ期についての記事を書いたころ、娘は風呂を嫌がってなかなか入らなかったのだが、最近は嫌がらずに入るようになった。

風呂からでたら、歯磨きをする。
娘はいつも歯磨きを嫌がるので、ここではくまの存在が欠かせないのだ。

私「娘ちゃん、歯磨くよ~」

娘「…。」←無言で逃げる

くましゃん「娘ちゃん、歯磨きしようよ~!歯磨きするとこ、見せて~!」

くましゃんにイイ所を見せたい娘は、しぶしぶ歯磨きに応じる。

くましゃん「娘ちゃん、上手に歯磨きできてるね~!」
くましゃんの褒めごろし作戦だ。

娘「そうなのー」
娘もまんざらではない様子。

こうして無事、歯磨きという難関を突破した私たちは、ベッドへ行き、寝る準備をする。

私「じゃあ、絵本を選んでおいで~」
寝る前に読む本を娘に選ばせる。

娘が持ってきた絵本を開くと、私のひざの上に娘がちょこんと座り、娘のひざの上にくましゃんがちょこんと座る体制となる。

『しろくまちゃんのほっとけーき、はじまりはじまり〜』

『おいしいね、これ、しろくまちゃんがつくったの?そうよ、おかあさんといっしょに、つくったの』

ホットケーキを食べるシーンでは、娘も一緒に食べる真似をする。

私「くまさんにもあげたら?」

娘「くましゃん、だめー!」

私「なんで?」

くましゃん「食べたいよ〜え〜ん(泣)」

娘「いいよ!」

くましゃん「わあい!ありがとうー!」

娘「くましゃん、だめー!」

くましゃん&私「えっ」

娘「いいよー!」

このやりとりがしばらく続く。

絵本を読み終わってこちょこちょ祭りを開催したら、おやすみの時間だ。

「ママの、かぴしゃん、あるよー!」
娘は私の嫁入り道具であるカピバラさんのぬいぐるみを渡してくれる。

「娘ちゃん、くましゃんー!」
娘はもちろん、くましゃんを抱いて寝る。

くましゃん「娘ちゃん、おやすみー!ぐがーぐがー!」

私「くまさんもう寝ちゃったね!早いね!」

「ぎゃはははははは!」
なぜかこのくだりでいつも爆笑する。

私「さあ、もう寝よっか。」

娘「ねよっか。」

こうして、わが家の1日は終わる。

 **

私は娘とくましゃんの会話を聞いていると、とても心がなごみ、優しい気持ちになる。

しかしながら、なんだか私の喉が日に日に枯れてきているのは気のせいだろうか?
いや、きっと気のせいだ。

 

くましゃん「娘ちゃん、んん!ん!(咳ばらい)、おはよー!」

 

ふう。気のせい、気のせい。

 

おしまい。

 

ツイッターもやってるよ。

6年前はじめてひとり旅したときの話【仙台・完結編】

6年前はじめてひとり旅したときの話【出発編】
6年前はじめてひとり旅したときの話【松島編】
6年前はじめてひとり旅したときの話【仙台編】
のつづき。

**

イケメガネ(イケメンメガネ店員)に別れを告げた私はタクシーで宿に帰ることにした。
夜もだいぶ深まっていたが、仙台の街はまだまだ眠らない様子だった。

私はその一角に止まるタクシーに乗り込んだ。
宿の名前を告げて、ふうと息をついた。

「観光ですか?」
タクシーの運転手は言った。

「そうです。」
私は答えた。

そしてまた『あの言葉』を口にした。

「東京からひとりで来たんです。」←何度でも言いたい。

すると運転手はやはりビックリした様子だったので、またもや私は鼻高々になった。

そしてその運転手は、観光案内人としての血が騒いだのか、「青葉城跡には行った?」と聞いてきた。
伊達政宗像のあるところだ。

「行ってないですね。」

「じゃあ今から行ってみる?ここから近いし、あそこ夜でも入れるよ。」

「えっそうなんだ、じゃあお願いします。」

気のいいおっちゃん、といった風貌の運転手はウキウキした様子で車を走らせた。
今日はよほど退屈だったのだろうか。

なにやらすごい坂を登って目的地に辿り着いた。

「メーターは止めておくからね」と言われたので安心した。
私は運転手とともに伊達政宗像のところまで行った。

像の前まで来て「おお。」とか「ふむ。」とか言ったあと、運転手に写真を撮るようお願いした。

「ん?これどこ押すの?え?ここ?ああ、ここね。ハイ!チーズ!」


「こっち見てごらん〜夜景がキレイだよ〜!」
運転手はとても愛嬌があり、動物で言うとたぬきに似ていて、なにやらとても愉快な人だった。
酔っ払っていたこともあり、私はなんだかとても楽しくなってきた。

 

上手く撮れなかった夜景↓
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タクシーに戻ると、「次はあそこ行こうか〜!」みたいに彼は次々と提案してきた。
私は仙台マジックにかかっていたので、なんだか楽しい気持ちで「いいね!行こう行こう!」と提案にのった。

市内を少し巡ったところで、「もう今日は貸切にしちゃおうか?」「一万円でいいよ」みたいな恐喝をしてきたので、私は「いいよ!一万円払うよ!」と二つ返事で応じた。←酔うと財布の紐が緩くなるタイプ

「じゃあ少し遠いところまで行こう〜!」

「お〜!」

「あ、おっちゃん、ちょっと止めて。ビール買ってくる。」

私はコンビニで追加のビールを買い、車内で宴会を始めた。
今はどうか知らないが、当時の仙台のタクシーは喫煙OKだったので、煙草も吸い放題で大変リラックスすることができた。

「おっちゃんも吸っていいかい?」とワガママを言ってきたので、「いいよ!」と応じた。

そのあとも色々な所に連れて行ってもらったが、あいにくほとんど覚えていない。(写真を見て「これどこだっけ」ってなってる)

 

どこで撮ったかさっぱり分からない写真↓
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すごい良く覚えているのが、めちゃくちゃでっかいダムに連れて行ってもらったことだ。

ダム付近に車を止め、雪が深く積った道をザクザク歩くと(これも楽しかった)、そこには一面真っ黒の巨大なダムがあった。
ゴオー!と力強い音がして、さながらブラックホールのようであった。
私はとにかく「すごい!」を連発した。

 

ダムを撮ったつもりの写真↓
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だいぶ雪も降っていて寒かったが、あえて外に出たまま煙草を吸うことにした。

ライターを何度かカチカチ言わせて火をつけ、おっちゃんと一緒に煙草をふかした。

手はすぐに凍った。
頭に雪が積った。
足がガクガク震えた。

そんな中で吸う煙草はクソほど美味かった。

「最高だね。」

私は同じく頭に雪を積もらせてガタガタ震えるおっちゃんに向かってそう言った。

 

その後はさっさと車に入り、来た道を戻った。
空は少しずつ明るくなり、私たちは朝を迎えた。

私の泊まる宿に着くと、私はおっちゃんに約束の一万円を渡し、おっちゃんは名刺をくれた。
「今度は昼間に来なよ、まだまだ案内したいところが沢山あるからね。」と言ってくれたので、私は、「うん、絶対来るね」と言って手を振った。

部屋に着くなり私はそのままの姿でベッドに倒れ、眠った。

とても長い1日だった。

**

チェックアウト寸前に目覚めた私は、まんまとホテルの朝食バイキングを食べ損ねた。(楽しみにしていたのに!)

仕方がないので近くの喫茶店で朝食を食べた。
2日目の今日は、特にやりたいこともなかったので、仙台から電車で少し行ったところの温泉施設でゆっくりすることにした。

結論から言うと、子供連れが多くて騒がしく、全くゆっくり出来なかったのだが。

しかもその帰り道、強風で電車が止まるというハプニングもあった。

何もない駅(本当に何もない)で何時間も待つことになったが、不思議と不便は感じなかった。
ゆったりとした時間の流れのなか、ホームのベンチに座って本を読んで過ごした。

無事に電車が動き出せば、この旅も終わりである。
初めてのひとり旅、この旅に点数をつけるとするならば、文句なしの120点だ。

 

少し名残惜しい気持ちで、旅の途中にデジカメで撮った写真たちを見返してみた。

松島に行ったのがずっと前の出来事のように感じられた。

1枚ずつ画像をスライドさせてゆく。

すると、ふと、1枚の写真が目に止まった。

 

「あれ?」


これはきのう、タクシーのおっちゃんが青葉城跡で撮ってくれたものだ。

彼は私にとても楽しい経験をさせてくれた。
きっと一生忘れることのない、大切な思い出になるだろう。

その彼が撮った写真。


そこには、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

伊達政宗像が写っていなかった。

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近い近い。撮る位置が近すぎるよ。

 

 

 

 

 


「おっちゃん、観光案内人失格じゃんか。」
心の中でつぶやいてみた。

 


いやあごめんごめん、と能天気に笑う彼の姿が思い浮かんで、私は誰もいないホームで「あはは」と声を出して笑った。

 

 

 

 

6年前はじめてひとり旅したときの話、おしまい。

 

6年前はじめてひとり旅したときの話【仙台編】

6年前はじめてひとり旅したときの話【出発編】
6年前はじめてひとり旅したときの話【松島編】
のつづき。

**

「温泉♪」「牛タン♪」「温泉♪」「牛タン♪」

寒さで脳がやられてしまった私は、再び妙なテンションになり、仙台へと舞い戻ってきた。
そしてすぐにビジネスホテルにチェックインした。

このホテルには温泉があると書いてあったので、私は部屋に着くなり、さっそく大浴場に直行した。

「お風呂♪」「お風呂♪」

時間帯が微妙だったので、風呂には誰も入っておらず、貸切状態だった。
温かい湯に包まれ、先ほど極寒の地でキンキンに冷えたビールを飲んだ自分をねぎらいながら、足をモミモミした。

露天風呂があったのでそちらにも入った。
空からはみぞれのようなものが降ってきていたので、「今日は雪か…」とつぶやいて満足した。

「ゆ〜き〜の〜降~るまち~♪ひ~とりで~♪思い出と歩いた~♪」
またSMAPを歌った。


ひとしきり湯を満喫した私は部屋に戻り、牛タン出陣前に少し仮眠をとることにした。
朝5時起きだったのが身体に堪えたのだ。

1時間ほど仮眠をとり、ちょうど夕飯どきに目覚めた私は、いざ、牛タンを食べに仙台の街へと繰り出していった。

『るるぶ』にはたくさんの牛タン屋さんが載っていたが、どれがいいか判断がつかなかったので、「牛タンのにぎり」の写真が美味しそうだったお店に行くことにした。(店名忘れた)

店につくと、そこは居酒屋っぽい広い感じの店だったので、ひとりでは大変入りづらい気がした。
でも、牛タンのにぎりは食べたい。
入りづらい。
食べたい。
入りづらい。
食べたい。
入りづ…やっぱ食べたい、入ろう。

店のドアを開け、「おひとりですけど何か?」みたいな顔で堂々と店内に入った。
時間帯が早かったせいか、客は私ひとりだった。

カウンターに案内され、お目当ての『牛タンのにぎり』『牛タン定食』、そしてもちろんビールも注文した。

さっそく牛タンのにぎりがきたので、光の速度で手にとって口に入れた。


めっちゃうまい。うまお。

2貫しかなかったので、はらぺこの私は10秒ほどで平らげた。
店員に二度見された。

こちらも負けじと、「定食はまだかな?」みたいな視線で圧力をかけていると、まもなくメインの『牛タン定食』がやってきた。

私はたまげた。

これが本当に牛タンなのか。
私が東京でいつも食べていたやつとは似ても似つかない風貌だ。
これが本物の牛タンだとしたら、私がいつも食べてるペラペラのお肉は一体なんなのか。

私はまたもや光の速度で分厚くカットされた牛タンを手にとり、口に入れた。


めっちゃうまい。うまお。

私はグルメリポーターには向いていないようだ。
だがうまい。なんだこれうまい。
正直、松島を見たときの1000倍は感動した。
しかも私の大好きな麦ご飯までついているではないか。

私はあっという間に定食を平らげてしまった。

もう少し何か食べたい気分だったが、やはり少し居づらい雰囲気だったのでそそくさと店を出た。

牛タンがあまりに美味しかったので、私は上機嫌で繁華街を歩いた。
そして、ビール一杯などでは到底飲み足りなかったので、通りにあったカジュアルな雰囲気のバーに足を踏み入れた。

やはりまだ時間帯が早いせいか、客は私ひとりだったが、今度は一人でも気にせず、カウンターに座ってビールをぐびぐびと飲んだ。

私は確実に仙台を愛し始めていた。

私の顔がニヤニヤしていたせいだろうか、イケメンの店員(メガネ)が、「このあとどこか行かれるんですか?」みたいなことを聞いてきた。

私は「いいえ」と答えた。

メガネは「そうですか」と返した。

そこで私は万を辞して『あの言葉』を口にした。

「東京からひとりで来たんです」←ずっと誰かに言いたかったやつ

するとメガネはとてもビックリした様子だったので、私はなぜか鼻が高い感じがした。

その後は話がはずみ、これまでの珍道中や明日の予定について話した。
案内しようかとまで言ってくれた。
私は上機嫌で酒をたくさん飲んだ。
仙台マジックにかかってしまったようだ。

ふと窓の外を見ると、雪が降っていた。

「わあ、積もるかなあ」なんて思いつつ、時計を見たら時間もだいぶ経っていたので、「そろそろ帰ります」とメガネに告げた。

メガネが持ってきた伝票を見た私は驚いて目ん玉が飛び出た。

3000円?!

安っ!なにこれ仙台価格?

私はそのとき相当な量の酒を飲んでいたし、いつも友人と安めの居酒屋で飲んでも一人あたりこの2倍以上は金を使う。

激安の殿堂か。はたまた妖怪のしわざか。
私がばくばくと食べて3回ぐらいお代わりしたナッツはサービスだったのか…。

私は心の中で「ありがとう」を5回くらい唱え、実際には「ごちそうさまでした」と言って店を出た。

店を出るときにメガネがドアの外まで送り出してくれた。
そのとき彼が、「店が終わる時間にまた来てよ」と言ったので、私は、「気が向いたら来ますね」と言って手を振った。

気が向いたら本当に来るつもりだった。
しかし、実際には私の気が向くことはなかった。

なぜならこのあと、さらなる旅の出会いが私を待っていたからなのだった。

→→→→
6年前はじめてひとり旅したときの話【仙台・完結編】につづく。

 

牛タンの写真がなくてさみしいので、2度目に仙台に訪れたときに撮った写真を貼っておきますね。(飯テロしたいだけ)
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6年前はじめてひとり旅したときの話【松島編】

6年前はじめてひとり旅したときの話【出発編】のつづき。

**

決して酔っ払ってなどいないが、妙なテンションになってしまった私を乗せた電車は無事、松島へと到着した。

辺りはまだ暗い。どうやら間に合ったようだ。
つい先ほど思いついた私の計画はまさに完璧であった。

私は海のそばに立つ観光案内所みたいな施設の横の広場にある岩みたいなのにちょこんと座った。

もう少しすれば、あの海の向こうから、それはそれは美しい朝日が昇るのだろう。

どっからどこまでが松島なんだろう、みたいな全く予備知識なしの状態の頭でぼけーっと考えながら煙草をふかした。

冬の寒い空気の中で喫む煙草はなぜこんなにもうまいのだろう。
私はとてもハードボイルドな気持ちになったので、目を細めてポーズを決めたりして遊んだ。

そのうちに辺りがどんどん明るくなってきた。

いよいよきたぞ、お天道様とのご対面だ。

しかしながら、やうやう白くなりゆく島ぎはを眺めていた私の頭上には、朝日ではなく、特大のはてなマークが浮かんでいた。

 

??????
はて。朝日はどこじゃ。

 

よく見ると「白い」というよりは「灰色」の空を見て私は嫌な予感がした。

一見完璧に見えた私の計画には大きな落とし穴が隠されていたのだ。

 

 

 

 

『天気:曇り(のち雪)』

 

 以後、完全に朝になってからも、私が太陽を目にすることはなかった。

 

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松島や
ああ 松島や
松島や


灰色の空と海に包まれた島々を見ながらさっそく一句詠んだ。

なんかいろんな意味で言葉にならなかったのだ。

何よりもまず寒い。
私はすでに顔面が凍っており、身体は始終小刻みに震えていた。

私はようやくそこで自分が犯した最大の過ちに気づいたのだ。

 

 

 

 

『来る季節を間違えた』

 

それしか考えられなかった。
だって、感動などというものとは全く違う次元に私はいたのだ。

とにかく寒い。
なによりも寒い。
どう考えたって寒い。

朝日を諦めた私は、周辺を散策したり、店でご飯を食べたり、遊覧船にも乗ったが、私がそれらに抱いた感想はいずれも『まじで寒い』であった。
だって店の中まで寒いのだ。(しかも勇敢にもキンキンに冷えたビールを注文した)

松島に着いてから何本目かの煙草をふかしていた私は、手の感覚がほとんどなくなっていることに気がつき、もういいかげん仙台に戻って温泉にでも入ろうと思った。

そこに地元のおっちゃんがやってきて、「あっちにサンドウィッチマンがいるよ〜」と親切に教えてくれた。
きっと誰かに言いたくてしょうがなかったのだろう。

言われた方角に振り向くと、遊覧船のあたりでロケをしているサンドウィッチマンが確かにそこにいた。

余談だが、私は漫才もコントも、一番面白いのはサンドウィッチマンで間違いない、と思っている程度には彼らが好きである。

時代がもう少し進んでいたならば、ドヤ顔でツイッターやフェイスブックに書き込んでいたところであるが、時は2008年、私は遠目からニヤニヤと少しだけ観覧するだけにとどめ、そのまま松島をあとにした。

「今度は夏に来るね」

島たちにそう言い残し、私は再び仙台を目指した。

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6年前はじめてひとり旅したときの話【仙台編】につづく。

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6年前はじめてひとり旅したときの話【出発編】

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いまから6年前の話。

当時の私は21歳で、イベントなどを手がける小さな会社に勤めていた。

そのころちょうど付き合っていた男と別れたばかり(のちに復縁し結婚することになる)で、「もうあたいは一人で生きて行くんだ」みたいな決意をしていたときだったので、わりと一所懸命に働いていた。

年越しもイベントに駆り出されて休めなかったため、その代休として、年が明けて少ししたころに連休をもらった。

せっかくの連休だしどこかに行きたいなあ、などと思いつつも、彼氏とは別れてしまったし、友達もあまりいないし、なんだかもう切なくて泣きそうな感じだったのだけれど、もう私は一人で生きて行くって決めたもん、はなこ強い子だもん、と自分に言いきかせ、ここは大人の女として、思いきってひとり旅に出ようと思いついたのだ。

どこへ行こうかという候補として1番にあがってきたのは、日本三景のひとつ、「松島」だった。
「なんかきれいなもん見て感動したい」という単純な理由だ。

そうだ。宮城行こう。

東京から近いしな!仙台には牛タンあるしな!温泉もあるしサイコーやん!みたいな感じで想像したらとてもテンションがわっふるしてきたので、これはもう行くしかないと思って松島・仙台コースをめぐることに決定した。

連休の2日前くらい、上司から「連休何するのん」と聞かれたので、「ひとりで仙台と松島に行きます」と言ったら、「いいじゃんいいじゃん」などと言って上司の方が盛り上がってきてしまい、カタカタと何か調べ出したと思ったら、『ドリーム政宗号』とかいうとても寝心地の良さそうな響きの夜間高速バスを調べてくれて、「これ乗ってけ」と勧められたので、はいはいと素直に予約した。

これで準備は整った。

そしていよいよ旅立ちの日、仕事を終えた私はその足で新宿に向かい、2分後に君が来るわけでもないので、そのままひとりで『ドリーム政宗号』に乗車した。
左手にしっかりと『るるぶ』を握りしめて。

初めての高速バスに興奮して、用意しておいたチップスターをさっそく取り出し、ポリポリと食べながら遠足気分を満喫した。
しかしバスは走り出してすぐに消灯してしまい、こっそり食べようとすると「パリ…パリパリ…」と車内にチップス音が響きわたる様子だったので、私はチップスターを泣く泣くかばんにしまい込んだ。

その後、途中2度ほどの休憩タイムで一服(&チップスター)した以外は寝て過ごすことができた。

そして朝の5時、仙台に到着。
あたりは真っ暗。

私はそのときに気づいた。

「私これからどうすればいいの?」

なにも考えず、上司に言われるがまま『ドリーム政宗号』に乗って朝5時に仙台に着いた私は全くのノープランであった。

ささささ寒い。1月の東北地方である。

どこか中に入りたかったので、仙台着いてから初の観光場所として私が選んだのは、暗闇の中で煌煌と光りを放つ『マクドナルド』だった。

極寒の地でなぜか冷たいアイスティーを注文した私は、先ほどから握りしめていた『るるぶ』を広げ、今後の対策を練った。

そしてすぐに「私は神の子か」というくらいの名案を思いついた。

そうだ、松島で朝日を見よう。

これは名案すぎる。わくわくがとまらない。
私は自分のひらめきの素晴らしさに慄いた。

そうと決まれば、急いで松島に向かわねば。

「ぼくとこの先の〜海へ〜朝日を見に行こ〜よ〜」

私は一人でSMAPの「朝日を見に行こうよ」を歌いながら、興奮のあまり少し変態チックな動きで、松島行きの電車に飛び乗った。

「ほらオレンジ色〜の〜海がきれい〜でしょ〜」


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6年前はじめてひとり旅したときの話【松島編】につづく。

 

ツイッターもやってるよ。

話を聞いてない2歳児にありがちなこと

いきなりだがタイトルの間違いに気づいてしまった。

「話を聞いてない2歳児」という表現は間違っている。
これでは「頭痛が痛い」と同じように二重表現になってしまうからだ。

「話を聞いてない2歳児」
「外に出た途端うんこする0歳児」
「なにもしない夫」

この辺りは全て二重表現になってしまうので注意して使う必要があるだろう。

ためになる国語の授業はこれくらいにして本題に移る。

やつら“2歳児”はとにかく人の話を聞かない。
右から入っては左から抜け、左から入っては右から抜け、鼻から入っては口から抜け、口から入っては尻から抜けるのだ。

やつらに「話を聞け」と言っても全くの無駄である。
「話をよく聞く2歳児」はありえない。
「痛くない頭痛」など存在しないのだから。

というわけで本日は、私にとって一番身近な2歳児である娘とのささやかなエピソードをご紹介していこう思う。

話を聞いてない2歳児にありがちなこと

ありがちなこと その1/同じことを何度も聞いてくる

彼女は私の話などちっとも聞いていないので、いつも同じことを何遍も何遍も聞いてくる。
「これは?」「これは?」はやつらの常套句である。
そもそもやつらには話を聞く気がない。
にもかかわらず、出された質問に対して、「さあ?」などと適当な返事をすると、「『さあ』しない!」となぜか怒られてしまう。ちょー理不尽。

昨日も保育園の帰り道でこのような会話をした。

娘「ママ~」
私「なに?」
娘「パパは?」
私「パパはお仕事だよ~」
娘「じいじ、ばあばは?」
私「じいじばあばもお仕事だよ~」
娘「ママは?」
私「ママはここにいるよ~」
娘「カニは?」
私「カニは海にいるよ~」
娘「娘ちゃんは?」
私「娘ちゃんはここにいるよ~」
娘「パパは?」←ループ突入
私「パパはお仕事だよ~」
娘「じいじ、ばあばは?」
私「お仕事だよ~」
娘「カニは?」
私「海にいるよ~」
娘「ママは?」
私「ここにいるよ~」
娘「パパは?」
私「お仕事だよ~」
娘「カニは?」
私「お仕事だよ~」
娘「じいじばあばは?」
私「お仕事だよ~」

もういいだろう。
きみが質問を繰り返す間に、海にいたカニがネクタイをしめて仕事へ出かけてしまったよ。
そもそもなぜカニがあたかも我々家族の一員みたいな感じで当然のように登場するのか。
2歳児の用意する迷路に迷いこんでは最後、簡単には抜け出せないのだ。

ありがちなこと その2/返事だけは一人前

彼女はいつも返事だけはとてもよろしい。

「○○ こはなちゃん!(娘仮名)」とフルネームで呼ぶと、
「はいっ!」と元気良く返事を返してくれる。

しかしここからが問題なのだ。

「やまだ たろうくん!」

はい!

「たなか よしこちゃん!」

…はい…

「さとう わたるくん!」

は~い

適当な名前を呼んでもしっかりと返事を返してきてくれてしまうのだ。
しかも若干声色を変えるというサービスつき。
いやいやそんなサービスなんていらねえよ、夏。

ちっちゃなオレオレ詐欺師の誕生である。

ありがちなこと その3/解釈の仕方が親の想像を超えてる

こちらが言ったことに対して、なんとか話を聞いてくれたものの、解釈に問題があるときもある。

先日、家に帰ってから娘が靴を脱ぎ捨てているのを見て、「娘ちゃん、靴はちゃんと端っこに揃えて置くんだよ~」と私の靴が並べてあるところを指差して教えた。
するといつもながら「は~い!」と、返事だけはよろしい。

また返事だけかなと思いきや、せっせせっせと靴を並べようとしているので、「ふむ」と感心して私は部屋に荷物を置きにいった。

すぐに「ママ~!できたよ~!」とお声がかかったので、「ふむ」と玄関に見に行ってみた。

 

 

靴 in 靴(二重表現?)

 

おまえはコジマジックか。
「これなら半分のスペースで収納できますよぉ~お得ですぅ~」みたいな顔してこちらを見ている。

私も、むしろこっちの方がいいか?なんて思ってしまったものだから、「お、おう」みたいなことを言って結局その日はそのままにしておいたのだが、翌日になって「やっぱあれ違うな」って思ったんで、また帰宅時に「ここにこうやって置いてね~」と、前日より詳しく指導を施し、事なきを得たのだった。

まとめ

「くだらないブログ」も二重表現だなと思った。
ここ、テストに出るよ!

 

おしまい。